「第2ソーン」タグアーカイブ

羽田空港国際線の団体バス乗り場が移設。羽田に天然温泉?国際線隣接地の未来をアレコレ調べてみた

2018/09/18
とある夜の羽田空港国際線バス乗り場にて。
HND2018SEPK075R
おや?
道路の向こうに、屋根付きの謎の通路に煌々と灯りがついているのが見えます。
あんなの前からあったっけ。
中国人団体客っぽい人々が、スーツケースを引っ張って歩いていく姿が見えました。
もしや、団体バス乗り場が移転?
気になる~、けど、この日はもう夜遅かったので、モヤモヤしながら帰宅。

国際線の団体バス乗り場がちょっと離れた場所に移転

その後日。
HND2018SEPK046R
気になって夜も眠れないので、真相を究明すべく、羽田空港国際線2F 到着階に再びやってきました。

駐車場へ向かう通路の突き当りに、団体バス乗り場への降り口があります。
HND2018SEPK026R
団体ツアーの送迎バスの他、東横インや平和島温泉などのホテルやスパの送迎バスの発着場としても使われています。

エスカレータで降りてみます。
HND2018SEPK027R
別途エレベータもあり。

下りた先には・・・。
HND2018SEPK029R
やはり。
今まで団体バスの発着場所だったところが工事の「ついたて」で封鎖されていました。

団体バスのりばは・・・。
HND2018SEPK036R
少し離れた場所に移転した模様。
屋根付きの仮設?通路に沿って歩いていきます。
右に見える高架の橋は、東京モノレール。

一部、屋根がない部分もあり。
HND2018SEPK037R
雨の日はダッシュで駆け抜けるべし。

以前の場所から2分ほど歩いたところに・・・。
HND2018SEPK041R
新しい団体バス乗り場がありました。
大型のバスが6,7台ぐらい停車できそうなスペース。
この時は、航空会社のクルーのお迎えバスが停車していました。
暫定的な場所なのかどうかは不明。
以前よりも若干遠くなりましたので、団体バスやホテルやスパの送迎バスをご利用の方はご注意ください。

ちなみに・・・

国際線の駐車場から、以前の団体バス乗り場の様子を見ることができました。
HND2018SEPK052R2
黄色で囲った部分が、先ほど歩いた通路。
その手前にある、元・団体バス乗り場のアスファルトの一部が剥がされて、なにやら工事が始まっている様子。

何の工事をしているかというと・・・。
HND2018SEPK052R3
ターミナルの2階から赤い矢印方向に向かって、国際線の隣接地に建設予定のホテルに接続する空中歩道を作ろうとしているものと思われます。

詳細は過去記事をご参照のこと。
夏休み特別企画・羽田空港国際線のお隣に何が出来る?の編

視線を左に移すと・・・。
HND2018SEPK049R
先ほどの、新しい団体バス乗り場が見えました。
細くてよく見えませんが。

さらに左に視線を移すと・・・。
HND2018SEPK054R
以前にもご紹介した、2020年に開業予定のホテル3棟と「温浴施設」の工事現場(羽田空港跡地第2ゾーン)があります。
なるほど、国際線ターミナルとここを結ぶ歩行者通路を作ろうとしているわけですね。

羽田空港国際線隣接地に天然温泉?

さらに多摩川沿いの工事現場を観察していると・・・。
HND2018SEPK061R
ん???
何やら櫓(やぐら)のような謎の構造物を発見。
油田でも掘ってるのかな?

んなわけないでしょ!
(¬_¬)  ←誰?

じゃあ、温泉?
まさかね、と思ってネットを検索しまくってみると・・・。

こんなようなWebページを発見。
住友不動産様の「羽田空港プロジェクト」のwebサイト

新しく出来るホテルや商業施設、バスターミナルなどのイメージ図が詳しく掲載されています。

その中に「天然温泉施設」の文字を発見!
やはりそーでしたか。
位置関係的に飛行機は近くに見え無さそうですが、まさに夢のような施設です。

さらに・・・

東京都環境局の「東京都自然環境保全審議会」の「第140回東京都環境保全審議会(平成29年12月22日開催)」の議事速記録(pdfファイル)に・・・

「諮問第439号、大田区羽田空港の温泉掘削について」

なる議題を発見。

さらに議事録を精読してみると・・・

申請者は羽田エアポート都市開発株式会社、目的は温浴施設内の浴用に供給すること、申請地は大田区羽田空港二丁目地内です。工事内容は、掘削口径が199.9ミリメートル~151.0ミリメートル、深さ1,500メートル、施工方法はロータリー工法垂直掘削です。温泉の利用計画ですが、新たに建設する宿泊施設に併設する温浴施設に供給する予定です。

という、かなり興味深い内容。

以上を総合すると、ここに出来る温浴施設に、地下1500メートルまで掘削して汲み上げた天然温泉を引き込もうとしているものと推測されます。

羽田空港で天然温泉に入れるようになるとは!
完成したら真っ先に入りに行きたい。
(*゚∀゚)=3

果たして、計画通り温泉を掘り当てることができるのかどうか、2020年の施設の完成を楽しみに待ちましょう。

大田区が羽田空港跡地に造成予定の「多摩川親水緑地(仮)」の名称を募集中

さらにおまけ情報。

色々調べた過程で、今度は大田区のこんなページを発見しました。
【大募集!】羽田空港跡地第2ゾーン多摩川親水緑地(仮称)の名称

大田区は、前述のホテルの建設予定地(羽田空港跡地第2ゾーン)の多摩川沿いに緑地公園を整備しようとしており、その名称を募集しているとのこと(詳細は上記のリンクをご参照。公園の完成イメージ図もあります)。

たぶん、このあたり。
HND2018SEPK058Rs
応募期間は2018/09/03~2018/10/03 で、どなたでも応募可能とのこと。
ネーミングが得意な方は是非どうぞ。

というわけで、2020年の東京オリパラに向けて、動きが活性化している羽田空港国際線隣接地「第2ゾーン」の情報いろいろでした。

夏休み特別企画・羽田空港国際線のお隣に何が出来る?の編

2016/08/14
羽田空港国際線の立体駐車場から、多摩川方面を眺めてみると・・・。
2016JUL_068_R2
多摩川の河岸に沿って、広大な空き地があります。
この土地は「東京国際空港・第2ゾーン」と呼ばれている、国土交通省様が管理する国有地です。
羽田空港国際線ターミナルからは、モノレールと道路を挟んだ対面に位置します。

最近の訪日外国人の増加や、来る2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、この土地を再開発する計画が検討されているとのこと。
2016/6月末日、その開発を請け負う民間事業者が決定したとのことで、計画の概要が明らかになりました。
今の羽田空港国際線の併設のホテルは、いつも満室だし、お高いし。
1000円だったランチセットが、いつの間にか1500円になっているし(関係ないけど)。
飛行機が見える温泉とか、できないかな・・・。
などなど、興味が尽きません。

情報元は、以下の国交省様の文書でございます。
ダウンロードして精読してみました。

東京国際空港(羽田空港)跡地第2ゾーンの開発に係る民間事業者選定に関する審査講評及び選定事業者の提案概要の公表
の「添付資料」にある「東京国際空港第2ゾーン整備・運営事業に係る国有地の貸付 民間事業者選定結果(PDF形式:1,007KB)PDF形式」を参照。

お役所様の文書なので堅苦しい感じです。
image
しかしながら、その内容は興味深いものになっています。

民間事業者は「住友不動産」に決定

国交省様が、この土地を使ってお金儲けしたい民間事業者を募ったところ、以下の3つの業者グループが応募しました。

  1. 住友不動産・東京国際空港プロジェクトチーム
  2. 日本空港ビル・京急・三菱地所・大成グループ
  3. GLOBAL WINGS 羽田チーム(ANA)

厳正なる審査の結果「住友不動産・東京国際空港プロジェクトチーム」が選ばれた、とのこと。

以下がその選考結果です。
image
総合評価は、

  • 価格評価点X (50点満点):国に支払うお金の年額を変換式で得点に換算
  • 内容評価点Y (50点満点)」:設備・事業内容を専門家が評価

の合計100点満点(X+Y)。

住友不動産は、内容評価では最下位だったものの、価格評価(年間27億円をお国に上納する約束)で断トツのトップとなり、総合評価72.042ポイントを獲得。1位になりました。
ちなみに内容評価点1位は、羽田空港国内線第1/第2ターミナルを運営している、安心と信頼の日本空港ビルディング様でした。さすがです。
利用者としては、内容評価点が高い事業者が選ばれて欲しかったところですが、お金の力は偉大です。

でっかいホテル3棟が登場するらしい

で、本題の「一体ナニができるの?」についてです。
image
こちらが資料にあった外観イメージ。
細長い区画に

  • スタンダード・ホテル 12階建て 906室
  • ハイグレード・ホテル 12階建て 644室
  • ラグジュアリー・ホテル 12階建て 154室

の3棟を建設する予定とのこと。
「スタンダード・ホテル」からは、B滑走路や、サテライト棟の駐機場の飛行機が見えそうで、楽しみです。
現在、国際線に併設されている「ロイヤルパークホテル・ザ羽田」の客室数は「313室」なので、完成後は宿泊キャパが大幅に増加することになります。
筆者的には「バジェット・ホテル」がないのが、ちょっと残念。
庶民にも手が届く、お値打ちな宿泊価格のお部屋もありますように・・・。

国際線ターミナルとの接続の説明を勝手に書き加えてみました。
image
一番右側に緑線で囲んだ部分が、現在の国際線ターミナルビル。
これから新しく建設する屋根付きの空中歩道「ディスカバー・ジャパン・プロムナード(黄色枠)」で接続する計画のようです。
国際線ターミナルに直結、とは言っても、2Fの到着ロビーから 5~10分は歩く形になりそうです。
既に国際線に併設されている「ロイヤルパークホテル・ザ羽田(茶色枠)」のほうが、出発ロビーに近いです。
あと、多摩川沿いの太い幹線道路や、対岸の川崎市とを結ぶ橋がさりげなく描かれていたりと、周囲の部分も気になってしまいました。

温浴施設も登場?その他施設もいろいろ

ホテル以外の施設についても概要が載っていました(クリックで拡大)。
HND2Shisetsu
上記の表によると・・・

  • 飲食施設
  • 物販施設
  • バスターミナル・ステーション
  • おもてなしセンター
  • サービス業務施設
  • 温浴施設「泉の湯」
  • フィットネス
  • グランドホワイエ
  • イベントホール

などなどが計画されている模様。
「グランドホワイエ」ってなんだろう?
「温浴施設『泉の湯』」も気になって、夜も眠れません。
天然温泉じゃなくてもいいので、飛行機が見える休憩室があって、ホテルの宿泊者以外でも簡易宿泊できるとよいかも、です。

この「第2ソーン」は、2018年1月から約50年間、住友不動産に貸し出され、工事が始まるとのこと。
2年4カ月の新築工事期間を経て、全施設が2020年6月開業予定とのこと。
果たして東京オリンピックに間に合うように無事開業できるのか、どんな設備が出来上がるのか、期待が膨らみます。