2016/08/14
羽田空港国際線の立体駐車場から、多摩川方面を眺めてみると・・・。
多摩川の河岸に沿って、広大な空き地があります。
この土地は「東京国際空港・第2ゾーン」と呼ばれている、国土交通省様が管理する国有地です。
羽田空港国際線ターミナルからは、モノレールと道路を挟んだ対面に位置します。
最近の訪日外国人の増加や、来る2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、この土地を再開発する計画が検討されているとのこと。
2016/6月末日、その開発を請け負う民間事業者が決定したとのことで、計画の概要が明らかになりました。
今の羽田空港国際線の併設のホテルは、いつも満室だし、お高いし。
1000円だったランチセットが、いつの間にか1500円になっているし(関係ないけど)。
飛行機が見える温泉とか、できないかな・・・。
などなど、興味が尽きません。
情報元は、以下の国交省様の文書でございます。
ダウンロードして精読してみました。
東京国際空港(羽田空港)跡地第2ゾーンの開発に係る民間事業者選定に関する審査講評及び選定事業者の提案概要の公表
の「添付資料」にある「東京国際空港第2ゾーン整備・運営事業に係る国有地の貸付 民間事業者選定結果(PDF形式:1,007KB)PDF形式」を参照。
お役所様の文書なので堅苦しい感じです。
しかしながら、その内容は興味深いものになっています。
民間事業者は「住友不動産」に決定
国交省様が、この土地を使ってお金儲けしたい民間事業者を募ったところ、以下の3つの業者グループが応募しました。
- 住友不動産・東京国際空港プロジェクトチーム
- 日本空港ビル・京急・三菱地所・大成グループ
- GLOBAL WINGS 羽田チーム(ANA)
厳正なる審査の結果「住友不動産・東京国際空港プロジェクトチーム」が選ばれた、とのこと。
以下がその選考結果です。
総合評価は、
- 価格評価点X (50点満点):国に支払うお金の年額を変換式で得点に換算
- 内容評価点Y (50点満点)」:設備・事業内容を専門家が評価
の合計100点満点(X+Y)。
住友不動産は、内容評価では最下位だったものの、価格評価(年間27億円をお国に上納する約束)で断トツのトップとなり、総合評価72.042ポイントを獲得。1位になりました。
ちなみに内容評価点1位は、羽田空港国内線第1/第2ターミナルを運営している、安心と信頼の日本空港ビルディング様でした。さすがです。
利用者としては、内容評価点が高い事業者が選ばれて欲しかったところですが、お金の力は偉大です。
でっかいホテル3棟が登場するらしい
で、本題の「一体ナニができるの?」についてです。
こちらが資料にあった外観イメージ。
細長い区画に
- スタンダード・ホテル 12階建て 906室
- ハイグレード・ホテル 12階建て 644室
- ラグジュアリー・ホテル 12階建て 154室
の3棟を建設する予定とのこと。
「スタンダード・ホテル」からは、B滑走路や、サテライト棟の駐機場の飛行機が見えそうで、楽しみです。
現在、国際線に併設されている「ロイヤルパークホテル・ザ羽田」の客室数は「313室」なので、完成後は宿泊キャパが大幅に増加することになります。
筆者的には「バジェット・ホテル」がないのが、ちょっと残念。
庶民にも手が届く、お値打ちな宿泊価格のお部屋もありますように・・・。
国際線ターミナルとの接続の説明を勝手に書き加えてみました。
一番右側に緑線で囲んだ部分が、現在の国際線ターミナルビル。
これから新しく建設する屋根付きの空中歩道「ディスカバー・ジャパン・プロムナード(黄色枠)」で接続する計画のようです。
国際線ターミナルに直結、とは言っても、2Fの到着ロビーから 5~10分は歩く形になりそうです。
既に国際線に併設されている「ロイヤルパークホテル・ザ羽田(茶色枠)」のほうが、出発ロビーに近いです。
あと、多摩川沿いの太い幹線道路や、対岸の川崎市とを結ぶ橋がさりげなく描かれていたりと、周囲の部分も気になってしまいました。
温浴施設も登場?その他施設もいろいろ
ホテル以外の施設についても概要が載っていました(クリックで拡大)。
上記の表によると・・・
- 飲食施設
- 物販施設
- バスターミナル・ステーション
- おもてなしセンター
- サービス業務施設
- 温浴施設「泉の湯」
- フィットネス
- グランドホワイエ
- イベントホール
などなどが計画されている模様。
「グランドホワイエ」ってなんだろう?
「温浴施設『泉の湯』」も気になって、夜も眠れません。
天然温泉じゃなくてもいいので、飛行機が見える休憩室があって、ホテルの宿泊者以外でも簡易宿泊できるとよいかも、です。
この「第2ソーン」は、2018年1月から約50年間、住友不動産に貸し出され、工事が始まるとのこと。
2年4カ月の新築工事期間を経て、全施設が2020年6月開業予定とのこと。
果たして東京オリンピックに間に合うように無事開業できるのか、どんな設備が出来上がるのか、期待が膨らみます。