金曜夜の羽田空港国際線の保安検査場の混雑具合を考察するの編

2015/06/12
会社帰りになんとなく夜の羽田空港国際線の様子を見学しに行ってみました。
最近はさらに羽田深夜発の便が増えてきましたので、どれぐらいの混雑具合かを偵察。

夜の10時前に国際線に到着しました。
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土日を使って旅行に出かける人々で、かなり賑わっています。

今宵の出発便その1(クリックで拡大)
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23時ぐらいから出発便ラッシュが始まります。

今宵の出発便その2(クリックで拡大)
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0時台、1時台が出発のピークです。
最近になって深夜1時台の香港行きの出発便が増えました。
少し遅めに会社を出ても間に合う夜行便ということで便利そうです。
この日の最終便(次の日の始発便?)は、3:40発のエアプサンのチャーター便でした。

夜22時ごろの保安検査場入口の様子。
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検査待ちの長い列ができ始めました。
0時台の出発便のお客さん中心かと思われます。
土日利用で弾丸海外するお客さんのため、金曜夜は他の曜日よりも搭乗率が高そうです。
今回は、この行列ができるメカニズムについて考察してみましょう(←暇な人?)

まず、この日の羽田国際線の出発便の時間分布をグラフ化してみます。
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朝10時と深夜24時に出発便数のピークがあることが分かります。
深夜24時のピークの約2時間前の22時台が、夜の保安検査場の混雑のピークとなるわけです。
飛行機1機あたりの平均搭乗者数をざっくり200人とすると、深夜のピーク時には「1時間に11便」の乗客=約2200人が飛行機に乗るために保安検査場を通過することになります。

では、それに対して保安検査場の実際の処理能力はどれぐらいなのだろーか?(←暇な人)
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1レーンの保安検査場に吸い込まれていく人々の人数をカウントすると、1分間にざっくり4人ぐらいでした。
すると、1レーンにつき、1時間あたりおよそ240人が通過可能ということになります。
この人数は、およそ飛行機1機分の搭乗者数(200人ぐらい)に近いことが分かりました。
・・・ということは、ピーク時の「1時間あたり11便」に対応するには、超単純計算で11レーンの保安検査場が必要、ということになります。

中央保安検査場は10レーンの検査場があるものの、両脇の2レーンは乗務員クルーと上級会員専用レーンとなっていますので、フルに稼働しているのは実質6レーンのみ。

あと、羽田空港国際線にはもう1箇所、出国保安検査場があります。
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2014/03の国際線拡張工事の完成と同時に供用が開始された北出発口です。
(写真左側の黄色い部分の「出発手続(北)」)
この北出発口では3レーンが稼働中でした。
中央検査場と合わせると、空港全体としては9レーン。
つまり、現状の検査場の運用では、空港全体として1時間あたり9便分の処理能力ということになります。
なので、ビーク時の1時間あたり11便になると処理が追い付かず、行列ができてしまうというわけです。
(かなりざっくり計算ですが・・・)

「じゃあ、なんでもっと人を雇ってレーン数を増やさないのよ!」
ということになりますが、そこは人件費との兼ね合いでなかなか難しいところなのでしょう(たぶん)。
あと、処理能力が足りなくなるのはピーク時のみで、それ以外の時間帯は余裕がありますので・・・。

ちなみにこちらは、北側の保安検査場の様子。
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中央検査場の長蛇の列とは打ってかわって、こちらは10人ぐらいが並んでいる程度です。
出発ロビーの端っこにあるので、中央検査場が行列していても空いていることが多い、まさに穴場の検査場。
中央検査場が混雑しているときはこちらの北検査場のご利用をお勧めします。

あと、この北検査場にはまだ若干空きスペースがあるように見受けられましたので、空港サイドとしては

  • 中央検査場に殺到する人々をうまく北検査場に誘導する
  • 北検査場のレーン数をピーク時だけもっと増やす
  • 中央検査場のクルー専用レーンや上級会員専用レーンの数をピーク時のみ減らす

とかすれば、もう少しピーク時の混雑を緩和できるかもしれません。
いずれにしても、今後の羽田国際線利用者数をさらに延ばすためには、色々考える必要がありそうです。